Flask-SQLAlchemyで生SQLを実行する方法
Flask-SQLAlchemyは、Flaskアプリケーションでデータベース操作を簡素化するための強力な拡張機能です。しかし、時にはORM(オブジェクト関係マッピング)ではなく、生のSQLクエリを直接実行したい場合があります。本記事では、Flask-SQLAlchemyを使用して生SQLを実行する方法について詳しく説明します。
Flask-SQLAlchemyの基本設定
まず、FlaskアプリケーションでFlask-SQLAlchemyを設定する必要があります。以下は基本的な設定の例です。
from flask import Flask from flask_sqlalchemy import SQLAlchemy app = Flask(__name__) app.config['SQLALCHEMY_DATABASE_URI'] = 'sqlite:///example.db' db = SQLAlchemy(app)
この設定により、FlaskアプリケーションはSQLiteデータベースを使用するように構成されています。
生SQLクエリの実行
Flask-SQLAlchemyを使用して生SQLを実行するには、`db.session.execute()`メソッドを使用します。以下に例を示します。
# テーブルを作成する生SQLクエリ create_table_query = """ CREATE TABLE IF NOT EXISTS users ( id INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT, name TEXT NOT NULL, email TEXT NOT NULL UNIQUE ) """ db.session.execute(create_table_query) db.session.commit()
このコードは、`users`という新しいテーブルを作成します。`db.session.execute()`を使用してクエリを実行し、その後`db.session.commit()`で変更をコミットします。
データの挿入と取得
次に、生SQLを使用してデータを挿入し、取得する方法を見てみましょう。
# データを挿入する生SQLクエリ insert_query = "INSERT INTO users (name, email) VALUES ('Alice', '[email protected]')" db.session.execute(insert_query) db.session.commit() # データを取得する生SQLクエリ select_query = "SELECT * FROM users" result = db.session.execute(select_query) # 結果を表示 for row in result: print(f"ID: {row['id']}, Name: {row['name']}, Email: {row['email']}")
このコードは、`users`テーブルに新しいユーザーを挿入し、その後すべてのユーザーを取得して出力します。
データの更新と削除
最後に、生SQLを使用してデータを更新および削除する方法を示します。
# データを更新する生SQLクエリ update_query = "UPDATE users SET email = '[email protected]' WHERE name = 'Alice'" db.session.execute(update_query) db.session.commit() # データを削除する生SQLクエリ delete_query = "DELETE FROM users WHERE name = 'Alice'" db.session.execute(delete_query) db.session.commit()
このコードは、`users`テーブルの特定のユーザーのメールアドレスを更新し、その後ユーザーを削除します。
まとめ
Flask-SQLAlchemyを使用すると、ORMの利便性を享受しつつ、生のSQLクエリを実行する柔軟性も得られます。`db.session.execute()`メソッドを使用することで、複雑なクエリや特定のデータベース操作が必要な場合にも対応できます。これにより、アプリケーションの機能を拡張し、より効率的なデータ操作が可能になります。
Flask-SQLAlchemyを使用して生SQLを実行する方法は、SQLAlchemyの`session.execute()`メソッドを使用することです。このメソッドを使用すると、Flask-SQLAlchemyアプリ内で生のSQLクエリを実行できます。
以下は、Flask-SQLAlchemyアプリで生SQLを実行する基本的な手順です:
1. SQLAlchemyの`session`オブジェクトを取得します。
2. `session.execute()`メソッドを使用して生SQLクエリを実行します。例えば、`session.execute(“SELECT * FROM table_name”)`のようにクエリを指定します。
3. 必要に応じて結果を取得し、処理します。ただし、生SQLを実行する際は、SQLインジェクションのリスクに注意する必要があります。入力値を適切にエスケープするか、SQLAlchemyのパラメータ化されたクエリを使用することをお勧めします。
以上が、Flask-SQLAlchemyアプリで生SQLを実行する方法に関する基本的な説明です。