argparseを使用してブール値を解析する

PYTHON3 チュートリアル

Pythonのargparseモジュールとブール値の解析

Pythonにおいて、コマンドライン引数を解析するための標準モジュールとしてargparseがあります。このモジュールを使用することで、スクリプトにオプションや引数を柔軟に渡すことができます。特にブール値を扱う際には、argparseモジュールが提供する機能を適切に設定する必要があります。

基本的なブール値の解析

まずは基本的なブール値の解析方法から見ていきましょう。コマンドラインオプションとして「-f」または「–force」というフラグが指定された場合に、Trueを返し、それ以外の場合にはFalseを返すように設定します。

import argparse

def main():
    parser = argparse.ArgumentParser(description="サンプルスクリプト")
    parser.add_argument('-f', '--force', action='store_true', help='フォース実行する場合に指定')
    
    args = parser.parse_args()
    
    if args.force:
        print("Force mode enabled.")
    else:
        print("Force mode not enabled.")

if __name__ == '__main__':
    main()

上記のスクリプトでは、「action=’store_true’」を指定しています。これにより、-fまたは–forceが指定された場合はargs.forceがTrueになり、指定されなければFalseになります。

ブール値以外の引数が与えられた場合のエラー処理

次に、ブール値以外の引数が与えられた場合にエラーメッセージを表示する方法について説明します。

import argparse
import sys

def main():
    parser = argparse.ArgumentParser(description="エラー処理を含むサンプルスクリプト")
    parser.add_argument('-f', '--force', type=bool, choices=[True, False], help='ブール値を指定')

    try:
        args = parser.parse_args()
    except ValueError:
        print("エラー: ブール値以外の引数が与えられました。TrueまたはFalseのみ使用可能です。")
        sys.exit(1)

    if args.force:
        print("Force mode enabled with value:", args.force)
    else:
        print("Force mode not enabled or no value provided.")

if __name__ == '__main__':
    main()

このスクリプトでは、type引数にboolを指定し、choices引数でTrueまたはFalseのみを受け付けるようにしています。不正な値が入力された場合にはValueErrorが発生し、適切なエラーメッセージを表示した後にプログラムを終了します。

コマンドライン引数のカスタム解析

最後に、カスタム関数を使用して特定の文字列をブール値に変換する例を示します。例えば、「yes」や「no」をTrue/Falseに変換する場合です。

import argparse

def str_to_bool(value):
    if value.lower() in ('yes', 'true', 't', '1'):
        return True
    elif value.lower() in ('no', 'false', 'f', '0'):
        return False
    else:
        raise argparse.ArgumentTypeError('ブール値に変換できる文字列を指定してください。')

def main():
    parser = argparse.ArgumentParser(description="カスタムブール解析スクリプト")
    parser.add_argument('-f', '--force', type=str_to_bool, help='yes/noで指定')

    args = parser.parse_args()

    if args.force:
        print("Force mode enabled with value:", args.force)
    else:
        print("Force mode not enabled or no value provided.")

if __name__ == '__main__':
    main()

このスクリプトでは、str_to_bool関数を定義して、指定された文字列が適切なブール値に変換されるかをチェックしています。不適切な値が入力された場合にはArgumentTypeErrorを発生させ、エラーメッセージを表示します。

以上の方法で、Pythonのargparseモジュールを使用して、コマンドラインからのブール値の取り扱いを柔軟に行うことができます。

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