独習C++

C++:3.計算を行う方法

独習C++

C++は、強力なプログラミング言語であり、さまざまな計算を効率的に実行するために、多くの演算子を提供しています。演算子は、数値、変数、オブジェクトなどに対して操作を行うための記号です。このガイドでは、C++の演算子について詳しく説明し、基本的な演算から応用的な使い方まで解説します。実行結果を含むサンプルコードを使いながら、各演算子の動作を確認しましょう。

1. 算術演算子

算術演算子は、数値データに対して基本的な数学計算を行います。主な算術演算子には次のものがあります:

  • 加算(+
  • 減算(-
  • 乗算(*
  • 除算(/
  • 剰余(%

コード例

#include <iostream>
using namespace std;

int main() {
    int a = 10;
    int b = 3;

    cout << "加算: " << (a + b) << endl;
    cout << "減算: " << (a - b) << endl;
    cout << "乗算: " << (a * b) << endl;
    cout << "除算: " << (a / b) << endl;
    cout << "剰余: " << (a % b) << endl;

    return 0;
}

上記のプログラムでは、変数 ab に対して算術演算子を使用しています。実行結果は次のようになります。

実行結果

加算: 13
減算: 7
乗算: 30
除算: 3
剰余: 1

剰余演算子 % は、割り算の余りを計算します。たとえば、10 ÷ 3 の余りは 1 です。

2. 代入演算子

代入演算子は、右辺の値を左辺の変数に代入するために使用されます。最も基本的な代入演算子は = です。その他にも、算術演算と代入を同時に行う複合代入演算子があります。

  • 加算代入(+=
  • 減算代入(-=
  • 乗算代入(*=
  • 除算代入(/=
  • 剰余代入(%=

コード例

#include <iostream>
using namespace std;

int main() {
    int a = 10;

    a += 5; // a = a + 5 と同じ
    cout << "加算代入: " << a << endl;

    a -= 3; // a = a - 3 と同じ
    cout << "減算代入: " << a << endl;

    a *= 2; // a = a * 2 と同じ
    cout << "乗算代入: " << a << endl;

    a /= 4; // a = a / 4 と同じ
    cout << "除算代入: " << a << endl;

    a %= 2; // a = a % 2 と同じ
    cout << "剰余代入: " << a << endl;

    return 0;
}

このプログラムでは、複合代入演算子を使って変数 a の値を更新しています。実行結果は次のようになります。

実行結果

加算代入: 15
減算代入: 12
乗算代入: 24
除算代入: 6
剰余代入: 0

3. 比較演算子

比較演算子は、2つの値を比較して、真(true)または偽(false)を返します。比較演算子には次のものがあります。

  • 等しい(==
  • 等しくない(!=
  • より大きい(>
  • より小さい(<
  • 以上(>=
  • 以下(<=

コード例

#include <iostream>
using namespace std;

int main() {
    int a = 10;
    int b = 20;

    cout << "a と b が等しい: " << (a == b) << endl;
    cout << "a と b が等しくない: " << (a != b) << endl;
    cout << "a が b より大きい: " << (a > b) << endl;
    cout << "a が b より小さい: " << (a < b) << endl; cout << "a が b 以上: " << (a >= b) << endl;
    cout << "a が b 以下: " << (a <= b) << endl;

    return 0;
}

このプログラムでは、変数 ab の値を比較して、結果を表示します。実行結果は次のようになります。

実行結果

a と b が等しい: 0
a と b が等しくない: 1
a が b より大きい: 0
a が b より小さい: 1
a が b 以上: 0
a が b 以下: 1

結果は 0(偽)または 1(真)として表示されます。たとえば、ab より小さいため、a < b の結果は 1 になります。

4. 論理演算子

論理演算子は、条件式を組み合わせて論理演算を行います。C++では、以下の3つの論理演算子がよく使われます:

  • AND(&&
  • OR(||
  • NOT(!

コード例

#include <iostream>
using namespace std;

int main() {
    bool x = true;
    bool y = false;

    cout << "x AND y: " << (x && y) << endl;
    cout << "x OR y: " << (x || y) << endl;
    cout << "NOT x: " << (!x) << endl;

    return 0;
}

このプログラムでは、論理演算子を使ってブール値 xy を組み合わせています。実行結果は次のようになります。

実行結果

x AND y: 0
x OR y: 1
NOT x: 0

論理演算子を使うことで、複雑な条件式を簡潔に表現できます。たとえば、x && y は両方が true のときに true を返し、x || y はどちらか一方が true であれば true を返します。

まとめ

C++の演算子を理解することで、より効率的なコードを書けるようになります。算術演算子、代入演算子、比較演算子、論理演算子は、C++プログラムの基礎となる重要な要素です。この記事で紹介したサンプルコードを参考にして、実際に手を動かしてみましょう。次のステップでは、これらの演算子を使って、より複雑なプログラムを作成できるようになるでしょう。

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