C言語 #21: 配列(Arrays)

独習C

Cプログラミングの世界において、配列(Arrays)は非常に重要なデータ構造の一つです。配列を使用することで、同じ型の複数の要素を一つのまとまりとして効率的に管理することができます。このガイドでは、C言語における配列の基本概念から始まり、配列の宣言、初期化、操作方法、そしてよく使われる実例までを詳しく解説していきます。これにより、配列の利点や活用方法を理解し、プログラムの効率性を向上させるための基礎を築くことができるでしょう。

1.配列の宣言と初期化

配列を使用するには、まず配列を宣言し、その後必要に応じて初期化します。配列の宣言には、データ型、配列名、および要素数を指定します。

1.1.基本的な配列の宣言

#include <stdio.h>

int main() {
    int numbers[5]; // 整数型の配列を宣言
    return 0;
}

1.2.配列の初期化

配列を宣言すると同時に初期化することができます。

#include <stdio.h>

int main() {
    int numbers[5] = {1, 2, 3, 4, 5}; // 配列を宣言し初期化
    return 0;
}

1.3.配列要素へのアクセス

配列の各要素には、インデックスを使用してアクセスできます。インデックスは0から始まります。

#include <stdio.h>

int main() {
    int numbers[5] = {1, 2, 3, 4, 5};
    
    printf("1番目の要素: %d\n", numbers[0]);
    printf("3番目の要素: %d\n", numbers[2]);
    printf("5番目の要素: %d\n", numbers[4]);

    return 0;
}

出力:

1番目の要素: 1
3番目の要素: 3
5番目の要素: 5

2.配列の操作

配列の要素を操作するためには、ループを使用すると便利です。以下に、配列の要素を順に表示する例を示します。

2.1.配列の要素を順に表示

#include <stdio.h>

int main() {
    int numbers[5] = {1, 2, 3, 4, 5};

    for (int i = 0; i < 5; i++) {
        printf("numbers[%d] = %d\n", i, numbers[i]);
    }

    return 0;
}

出力:

numbers[0] = 1
numbers[1] = 2
numbers[2] = 3
numbers[3] = 4
numbers[4] = 5

2.2.配列の要素の合計を計算

次に、配列の要素の合計を計算する例を示します。

#include <stdio.h>

int main() {
    int numbers[5] = {1, 2, 3, 4, 5};
    int sum = 0;

    for (int i = 0; i < 5; i++) {
        sum += numbers[i];
    }

    printf("配列の要素の合計: %d\n", sum);

    return 0;
}

出力:

配列の要素の合計: 15

2.3.配列の最大値を求める

配列の要素の中で最大の値を求める例を示します。

#include <stdio.h>

int main() {
    int numbers[5] = {1, 2, 3, 4, 5};
    int max = numbers[0];

    for (int i = 1; i < 5; i++) { if (numbers[i] > max) {
            max = numbers[i];
        }
    }

    printf("配列の最大値: %d\n", max);

    return 0;
}

出力:

配列の最大値: 5

3.多次元配列

配列は多次元にすることも可能です。以下に、2次元配列の例を示します。

3.1. 2次元配列の宣言と初期化

#include <stdio.h>

int main() {
    int matrix[2][3] = {
        {1, 2, 3},
        {4, 5, 6}
    };

    for (int i = 0; i < 2; i++) {
        for (int j = 0; j < 3; j++) {
            printf("matrix[%d][%d] = %d\n", i, j, matrix[i][j]);
        }
    }

    return 0;
}

出力:

matrix[0][0] = 1
matrix[0][1] = 2
matrix[0][2] = 3
matrix[1][0] = 4
matrix[1][1] = 5
matrix[1][2] = 6

4.総合例

以下に、ここまで学んだ配列の知識を統合したプログラムを示します。このプログラムでは、配列の宣言と初期化、要素へのアクセス、要素の表示、合計の計算、最大値の求め、多次元配列の操作を行います。

#include <stdio.h>

int main() {
    // 配列の宣言と初期化
    int numbers[5] = {1, 2, 3, 4, 5};

    // 配列要素へのアクセスと表示
    printf("配列要素へのアクセスと表示:\n");
    for (int i = 0; i < 5; i++) {
        printf("numbers[%d] = %d\n", i, numbers[i]);
    }

    // 配列の要素の合計を計算
    int sum = 0;
    for (int i = 0; i < 5; i++) {
        sum += numbers[i];
    }
    printf("配列の要素の合計: %d\n", sum);

    // 配列の最大値を求める
    int max = numbers[0];
    for (int i = 1; i < 5; i++) { if (numbers[i] > max) {
            max = numbers[i];
        }
    }
    printf("配列の最大値: %d\n", max);

    // 2次元配列の宣言と初期化
    int matrix[2][3] = {
        {1, 2, 3},
        {4, 5, 6}
    };
    printf("2次元配列の表示:\n");
    for (int i = 0; i < 2; i++) {
        for (int j = 0; j < 3; j++) {
            printf("matrix[%d][%d] = %d\n", i, j, matrix[i][j]);
        }
    }

    return 0;
}

5.結論

配列は、同じデータ型の複数の値を一つの変数で管理するための便利なデータ構造です。C言語では、配列を使用して効率的にデータを操作することができます。基本的な配列の使い方から多次元配列の操作まで、配列の活用方法を理解し、より複雑なプログラムを作成するための基礎を築きましょう。

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