Pandasにおけるmap、applymap、applyメソッドの違い

PYTHON3 チュートリアル

Pandasにおけるmap、applymap、applyメソッドの違い

Pandasでは、データフレームやシリーズオブジェクトに対して異なる種類の操作を行うために、mapapplymapapplyという3つのメソッドが提供されています。それぞれの違いと適切な使用例について説明します。

mapメソッド

mapメソッドは、シリーズオブジェクト内の各要素に対して個別の関数を適用するために使用されます。関数は各要素ごとに適用され、新しいシリーズが返されます。

import pandas as pd

data = {'A': [1, 2, 3, 4],
        'B': [10, 20, 30, 40]}
df = pd.DataFrame(data)

def square(x):
    return x ** 2

df['A_squared'] = df['A'].map(square)
print(df)

上記の例では、シリーズ’A’内の各要素に対して関数squareを適用し、新しい列’A_squared’を作成しています。

applymapメソッド

applymapメソッドは、データフレーム内のすべての要素に対して関数を適用するために使用されます。各要素ごとに関数が適用され、新しいデータフレームが返されます。

import pandas as pd

data = {'A': [1, 2, 3, 4],
        'B': [10, 20, 30, 40]}
df = pd.DataFrame(data)

def square(x):
    return x ** 2

df_squared = df.applymap(square)
print(df_squared)

上記の例では、データフレーム内のすべての要素に対して関数squareを適用し、新しいデータフレームdf_squaredを作成しています。

applyメソッド

applyメソッドは、データフレームやシリーズの各行や列に対して関数を適用するために使用されます。行または列ごとに関数が適用され、新しいシリーズまたはデータフレームが返されます。

import pandas as pd

data = {'A': [1, 2, 3, 4],
        'B': [10, 20, 30, 40]}
df = pd.DataFrame(data)

def sum_row(row):
    return row['A'] + row['B']

df['sum'] = df.apply(sum_row, axis=1)
print(df)

上記の例では、各行の’A’列と’B’列の値を足して新しい列’sum’を作成しています。

Pandasにおけるmap、applymap、applyメソッドの違いは次のとおりです。

1. mapメソッド:
– Seriesオブジェクトに対して使用される。
– 各要素に関数を適用し、新しいSeriesを返す。
– 要素ごとに処理される。

2. applymapメソッド:
– DataFrame全体に対して使用される。
– 各要素に関数を適用し、新しいDataFrameを返す。
– 要素ごとに処理される。

3. applyメソッド:
– SeriesやDataFrameに対して使用される。
– 行または列ごとに関数を適用し、結果を返す。
– 複数の要素をまとめて処理する際に使用される。

これらのメソッドを使い分けることで、Pandasのデータ処理を効率的に行うことができます。

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