Python関数定義における「->」の意味
Pythonの関数定義において「->」は、関数の戻り値の型を示すアノテーションとして使用されます。この機能はPython 3.5から導入され、型ヒントを提供するために使用されます。具体的には、関数の引数や戻り値の型を明示的に指定することができます。
関連する知識
Pythonでは静的型付け言語とは異なり、動的型付け言語であるため、型ヒントは実行時に厳密に検証されるわけではありません。ただし、型ヒントはコードの可読性を向上させ、静的解析ツールやドキュメント生成ツールによるサポートを受けることができます。
明確な例や結果
例1: 戻り値の型ヒントの指定
def add(a: int, b: int) -> int: return a + b result = add(3, 5) print(result) # 出力: 8
例2: 引数と戻り値の型ヒントの指定
def greet(name: str) -> str: return f"Hello, {name}!" message = greet("Alice") print(message) # 出力: Hello, Alice!
例3: 複数の戻り値の型ヒントの指定
def divide(dividend: float, divisor: float) -> tuple[float, float]: quotient = dividend / divisor remainder = dividend % divisor return quotient, remainder result = divide(10.0, 3.0) print(result) # 出力: (3.3333333333333335, 1.0)
以上の例を通じて、「->」を使用することで関数の引数や戻り値の型を明示的に指定することができ、コードの可読性や保守性を向上させることができます。