Python 3におけるNumPyのeinsumの理解

PYTHON3 チュートリアル

NumPyのeinsum関数の概要

Pythonの科学計算ライブラリであるNumPyは、多くの便利な機能を提供しています。その中でも特に強力な機能の一つがeinsumです。この関数は、アインシュタインの縮約記法に基づいており、複雑な配列の操作を簡潔に記述することができます。この記事では、einsumの使い方を詳しく解説し、具体的な例を通じてその利便性を実感していただきます。

einsumの基本的な使い方

einsumは、文字列で指定された演算を配列に対して実行します。まずは基本的な使用法を見てみましょう。例えば、行列の積を計算する場合です。

import numpy as np

# 行列の定義
A = np.array([[1, 2], [3, 4]])
B = np.array([[5, 6], [7, 8]])

# einsumを使用して行列の積を計算
result = np.einsum('ij,jk->ik', A, B)
print(result)

このコードでは、'ij,jk->ik'という文字列が使用されています。これは、行列Aの行とBの列を掛け合わせ、結果を新しい行列に格納することを意味します。出力は以下のようになります。

[[19 22]
 [43 50]]

einsumでの要素ごとの和の計算

次に、配列の要素ごとの和を計算する例を見てみましょう。einsumは、単純な演算にも応用できます。

# 配列の定義
C = np.array([1, 2, 3, 4])

# einsumを使用して要素の和を計算
sum_result = np.einsum('i->', C)
print(sum_result)

ここで使用されている'i->'は、配列Cのすべての要素を合計することを指示しています。出力は次の通りです。

10

einsumでのテンソル縮約

より複雑な例として、テンソルの縮約を考えます。これは高次元配列の操作において非常に有用です。

# 3次元テンソルの定義
D = np.random.rand(2, 3, 4)
E = np.random.rand(4, 5)

# einsumを使用してテンソル縮約を実行
tensor_result = np.einsum('ijk,kl->ijl', D, E)
print(tensor_result.shape)

この例では、テンソルDと行列Eを縮約して、新しいテンソルを生成しています。出力はテンソルの形状を示し、(2, 3, 5)となります。

まとめ

NumPyのeinsum関数は、複雑な配列操作を簡潔に表現するための強力なツールです。この記事では、基本的な行列積からテンソル縮約まで、einsumのさまざまな使い方を紹介しました。これらの例を通して、einsumの柔軟性と効率性を理解していただけたでしょうか。ぜひ、実際のプロジェクトでeinsumを活用してみてください。

NumPyのeinsumは、多次元配列の演算を効率的に行うための機能です。einsumは、Einsteinの縮約記法に基づいており、複数の配列を入力として受け取り、指定された演算を行った結果の新しい配列を返します。

einsumの基本的な使い方は、文字列形式で演算を指定することです。例えば、’ij,jk->ik’という文字列は、2つの行列を入力として受け取り、行列の積を計算して新しい行列を返すことを意味します。

einsumを使うことで、行列の積や転置行列などの演算を簡潔に記述することができます。また、einsumは高速な計算を行うための最適化が施されており、大規模な配列に対しても効率的に演算を行うことができます。

Python 3におけるNumPyのeinsumを理解することで、多次元配列の操作を効率的に行うための強力なツールを手に入れることができます。

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