Python 3のtime.clock()とtime.time()の精度の比較?

PYTHON3 チュートリアル

Python 3におけるtime.clock()とtime.time()の精度比較

Pythonのプログラミングにおいて、時間を測定するための関数としてよく使われるのが、time.clock()time.time()です。しかし、これらの関数は異なる目的と精度を持っており、使用する際にはそれぞれの特性を理解しておくことが重要です。本記事では、これら2つの関数の精度について詳しく解説し、具体的なサンプルコードを通じてその違いを確認します。

time.clock()の概要

time.clock()は、Python 3.3以前のバージョンで使用されていた関数で、プロセス時間を計測するために使われていました。しかし、Python 3.3以降では、この関数は非推奨となり、Python 3.8で完全に削除されました。time.clock()は、WindowsとUnix系システムで異なる動作をするため、コードの移植性に問題を生じる可能性がありました。

time.time()の概要

time.time()は、エポック(通常1970年1月1日)からの経過秒数を返す関数です。システムクロックに依存しており、通常は高精度なタイムスタンプを得ることができます。しかし、システムの設定や環境によっては、その精度が異なる場合があります。

精度の比較

ここでは、time.time()を使用して時間計測を行う例を示します。time.clock()は既に廃止されているため、代わりにtime.perf_counter()を使用することを推奨します。

サンプルコード1: time.time()を使用した時間計測

import time

start_time = time.time()
# 何らかの処理
time.sleep(2)
end_time = time.time()

print(f"経過時間: {end_time - start_time} 秒")

このコードは、time.time()を使用して2秒のスリープを計測します。出力はおおよそ2秒になるはずです。

サンプルコード2: time.perf_counter()を使用した高精度時間計測

import time

start_time = time.perf_counter()
# 何らかの処理
time.sleep(2)
end_time = time.perf_counter()

print(f"経過時間: {end_time - start_time} 秒")

time.perf_counter()は、プロセスの高精度な計測に適しており、time.clock()の代替として使用されます。こちらも出力はおおよそ2秒になりますが、より高い精度での計測が可能です。

サンプルコード3: time.time()とtime.perf_counter()の比較

import time

# time.time()による計測
start_time_time = time.time()
time.sleep(2)
end_time_time = time.time()

# time.perf_counter()による計測
start_perf_counter = time.perf_counter()
time.sleep(2)
end_perf_counter = time.perf_counter()

print(f"time.time()による経過時間: {end_time_time - start_time_time} 秒")
print(f"time.perf_counter()による経過時間: {end_perf_counter - start_perf_counter} 秒")

このコードでは、time.time()time.perf_counter()の両方を使用して時間を計測し、結果を比較しています。どちらも2秒程度の結果が得られるはずですが、time.perf_counter()の方がより精密な測定が可能です。

結論

Pythonにおける時間計測には、time.time()time.perf_counter()を使うことが一般的です。time.clock()は既に廃止されているため、使用しないようにしましょう。time.time()はシステムクロックに基づくため、一般的な用途に適していますが、より高精度な計測が必要な場合はtime.perf_counter()を使用することをお勧めします。

Python 3のtime.clock()とtime.time()は、時間を計測するための関数ですが、精度に違いがあります。

time.clock()は、プロセスが実行されているCPU時間を返すため、処理速度やCPUの使用状況によって結果が変わります。一方、time.time()はシステム時刻を返すため、より一般的な時間の計測に適しています。

一般的には、time.time()の方が高い精度を持ち、処理速度に依存しないため信頼性が高いとされています。しかし、time.clock()は特定の用途において有用な場合もありますので、使用する際にはそれぞれの特性を理解して適切に選択することが重要です。

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