Python 3での即時出力フラッシュの方法
Python の print 関数は、デフォルトでは出力をバッファリングします。これは、プログラムのパフォーマンスを向上させるためですが、リアルタイムでの進行状況の表示が必要な場合には不便です。print関数には `flush` 引数が用意されており、これを `True` に設定することで、バッファリングを無視して出力を即座にフラッシュすることができます。
基本的な使用方法
for i in range(10): print(f"処理中... {i}", flush=True)
時間のかかる処理の例
時間のかかる処理を行っている間に進行状況を表示する例を以下に示します。ここでは、各ステップの間に時間遅延を挟んでいます。
import time for i in range(10): print(f"処理中... {i}", flush=True) time.sleep(1) # 1秒間隔で処理状況を表示
flushを使用しない場合の問題点
flush引数を使用しないと、以下のコードでは出力が遅れて表示されることがあります。
import time for i in range(10): print(f"処理中... {i}") time.sleep(1)
この場合、プログラムが終了するまで出力が表示されないことがあります。特に、ファイルへのリダイレクトやパイプを使用している場合に顕著です。
代替手段としてのsys.stdout.flush()
もう一つの方法として、`sys.stdout.flush()` を使う方法があります。これは、`print` 関数の `flush` 引数を使うのと同じ効果を持ちますが、より低レベルでの制御が可能です。
import sys import time for i in range(10): print(f"処理中... {i}", end='') sys.stdout.flush() time.sleep(1)
こちらの方法では、`end=”` を指定して改行を防ぎ、各出力後に `sys.stdout.flush()` を呼び出しています。これにより、同じ行に続けて出力を行いつつ、各ステップで即座にフラッシュすることができます。
まとめ
Python 3では、`print` 関数の `flush=True` オプションを使用することで簡単に出力を即座にフラッシュすることができます。また、より細かい制御が必要な場合は `sys.stdout.flush()` を使用する方法もあります。どちらの方法も、リアルタイムでの進行状況の表示には非常に有効です。