Python3 #8: 数値(Numbers)

独習 PYTHON 3

Python 3における「Numbers(数値)」は、さまざまな種類の数値を表す基本的なデータ型です。Pythonでは、3つの主要な数値型が提供されています。

1. 整数(Integers)

Pythonの整数(Integers)は、整数値を表現するための数値形式の一つです。整数は、0、正の整数、または負の整数のいずれかであり、小数点を含まない数値です。Pythonでは、整数は組み込みの数値型であり、int クラスで表されます。

整数は、数学的な計算やプログラミングにおいて非常に一般的であり、Pythonの多くの場面で使用されます。整数は、加算、減算、乗算、除算などの基本的な算術演算に使用されます。また、整数のビット操作やビットシフト演算などもサポートされています。

整数を作成するには、数値を直接指定します:

x = 10
y = -5

Pythonの整数は任意精度整数(arbitrary-precision integers)として実装されているため、任意の大きさの整数を表現することができます。これは、Pythonの整数がハードウェアの制約に依存せず、メモリの制約によって制限されないことを意味します。そのため、非常に大きな整数を効率的に操作することができます。

整数はPythonの基本的なデータ型の一つであり、プログラミングのさまざまな側面で幅広く使用されます。整数は、数値演算、条件文、ループ、データ構造、関数、クラスなど、Pythonのさまざまな機能やライブラリで使用されます。

2. 浮動小数点数(Floating-point numbers)

Pythonの浮動小数点数(Floating point numbers)は、実数を表現するための数値形式の一つです。浮動小数点数は、小数点を持つ数値であり、指数部を含めることで大きな値や小さな値を表現することができます。Pythonでは、浮動小数点数は組み込みの数値型であり、float クラスで表されます。

Pythonの浮動小数点数は倍精度(double-precision)形式で表され、通常は64ビットの精度を持ちます。これは、約15〜16桁の有効桁数を持ち、指数部には約308の範囲を持ちます。

浮動小数点数は、整数部と小数部を含む数値を表します。例えば、3.140.123456 などが浮動小数点数です。

浮動小数点数を作成するには、整数部と小数部を直接指定します:

x = 3.14
y = -0.5

Pythonの浮動小数点数は、数学的な計算や科学的なアプリケーション、工学、データ分析などの幅広い分野で使用されています。ただし、浮動小数点数には数値演算に関するいくつかの注意点があり、数値の比較や精度の問題に関して注意が必要です。

3. 複素数(Complex numbers)

Pythonにおける複素数(Complex numbers)は、実数部と虚数部から構成される数値のことです。一般的には、複素数は “a + bi” の形式で表されます。ここで、”a” は実数部であり、”b” は虚数部であり、”i” は虚数単位(imaginary unit)です。Pythonでは、虚数単位を “j” で表します。

Pythonで複素数を作成するには、以下のように実数部と虚数部を指定してください:

z = 3 + 4j

この場合、実数部が3であり、虚数部が4jです。また、複素数を演算するための多くの組み込み関数と演算子がPythonに組み込まれています。例えば、複素数の加算、減算、乗算、除算などを行うことができます。

複素数の実数部と虚数部は、それぞれ z.real および z.imag でアクセスできます。

z = 3 + 4j
print(z.real)  # Output: 3.0
print(z.imag)  # Output: 4.0

Pythonの複素数は、科学、工学、数学などのさまざまな分野で使用され、特に信号処理や制御工学の分野で広く活用されています。

4. 型変換

Pythonにおける数値の型変換は、主に整数から浮動小数点数へ、またはその逆の変換が一般的です。ここでは、整数から浮動小数点数への変換とその逆の変換を示します:

整数から浮動小数点数への変換:

integer_number = 10
float_number = float(integer_number)
print(float_number)  # 出力: 10.0

浮動小数点数から整数への変換:

float_number = 3.14
integer_number = int(float_number)
print(integer_number)  # 出力: 3

これらの変換は、int()およびfloat()関数を使用して行われます。整数から浮動小数点数への変換では、小数点以下の部分が切り捨てられます。浮動小数点数から整数への変換では、小数点以下の部分が切り捨てられ、整数部分のみが保持されます。

Pythonの数値は、基本的な算術演算(加算、減算、乗算、除算など)だけでなく、高度な数学的演算や関数もサポートしています。数値はさまざまな計算やデータ処理に広く使用されます。

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